ユッ記

自然体で

マツオカ令和応援曲2020 -Hopes and Dreams-

この際に書いておかないと一生書かない気がするんで、ようやく書きます

あと、自転車泥棒合作2021の記事みて俺もこう書けばいいんだってわかりました

芋タルトさんありがとうございます

immortalt.hatenablog.com

 

立ち上げ

なんかぼんやりと流行曲を集めた修造MADメドレー見たいな~、プロメアとか天気の子とかそのへんのネタ拾えるしって思って、15曲くらい好きな曲集めてなんとなくで流れを汲んで妄想してました。

そしたら2月くらいに副主催の咲崎(♂)さん、参加者の影莉央さんと話す機会があり、こういうの考えてるんですが面白くないですかって言ったら、やってよって言われたんでやることにしました。

その企画草案がこちらです。

 

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こうしてみると、かなり流れは完成したものに近い気がしています。

ここにあって採用されなかったものとして、当時話題だったポケモン最新作や、ヨルシカの「だから僕は音楽を辞めた」、「紅蓮華」「ダダダダ天使」といった修造MADリメイク作品がありますね。

ちなみに咲崎(♂)さんはこの時点で既にコウメ太夫をやりたいと言っていました。

 

 

立ち上げ2_企画ブラッシュアップ

やると決めた以上は本気で考えないといけません。

目新しさが欲しいよね~ということで選曲の年代を絞る事。

リメイクにこだわらない事。

見た人が全員がどこか一つでもいいから刺さるパートが欲しいからオールスターにしたい。

これが理想です。

そこから2021年、未来へと繋がっていけるといいよねって感じで、合作のテーマを

「2021年を応援する新時代の修造MAD合作」

と設定しました。

ではそれを実現するためのメドレー案が必要です。

音MAD合作としての方向性を決める→それを実現できるメドレーの方向性を決める

ここまでセットで主催の役割だと思っています。

 

 

 

立ち上げ3_メドレー構成

いい合作を作るためにはいいメドレーが必要です。まず過去の音MADメドレーやニコニコメドレーシリーズを徹底的に分析することから始めました。

 

まず、過去に再生数が多いメドレー形式の修造合作を見てみることにしました。

【合作】熱血!ホンキ英雄譚 -Shuzo Best Hot Collection-【松岡誕生祭'10】 - ニコニコ動画

真・松岡修造烈伝2010-2012 ~ それでも俺は信じてる! - ニコニコ動画

【合作】SHUZOMAD's 6【松岡誕生祭'14】 - ニコニコ動画

【合作】Matsuoka Flashback【松岡誕生祭'15】 - ニコニコ動画

【松岡誕生祭'17】松岡修造五十年祭【ニコニコ動画十年祭】 - ニコニコ動画

 

こうしてみると、結構一曲あたりの尺が短いんですよね。

ここで他ジャンルの合作に比べた時に、登場人物が少ない松岡修造MADは10分も聞いてられないから、曲が早いスパンで切り替わって展開がめまぐるしいメドレーが向いているんじゃないかという仮説を立てました。

 

次に、音MADメドレーを見てみました。

otoMAD-synthesis.mid - ニコニコ動画

【合作メドレー単品】 艦隊これくしょん ~二周年の航跡~ - ニコニコ動画

【メドレー単品】咲合作 ―合作って楽しいよね!― - ニコニコ動画

【メドレー単品】765×346 MEDLEY COLL@BORATION - ニコニコ動画

Z会歴戦譚 ~ 圧倒的合格への軌跡メドレー(Off Vocal) [ メドレー単品 ] - ニコニコ動画

ガチムチ動画男尻祭2 【ガチムチメドレー】 - ニコニコ動画

【メドレー単品】キチガイレコード戰慄のメドレー (off kichi) - ニコニコ動画

 

 

ここで、良いメドレーの"流れ"という漠然とした概念を一つずつ言語化して、なぜそれを良いと思ったのかを洗い出す作業を行いました。

 

また、ニコニコメドレーシリーズもそれなりに見ています。

組曲『ニコニコ動画』 - ニコニコ動画

ニコニコ動画摩天楼 - ニコニコ動画

ニコニコ動画十年祭 - ニコニコ動画

ニコってる?! - ニコニコ動画

【ニコニコメドレー】N+EVER!!【オールスター】 - ニコニコ動画

【オールスター】ニコパーク【ニコニコメドレー】 - ニコニコ動画

 

 

この段階でも改めて流れの分析を行っています。

挙げた動画はほんの数件で実際にはこの10倍以上は見てるんじゃないかと思ってます。この時にニコメドタグの新着を漁りまくったおかげで素敵なメドレーに何件も出会えました。

 

ではメドレーの流れの言語化って何?って聞かれてしまうと、実際それも漠然としてしまうのですが、私がメドレーを聞くときに再生数が多い少ない関係なく重視している点をまとめました。

 

 

Group.1

・なぜそれが一曲目なのか

・二曲目への入り方

・再生時間2分時点でのメドレーの印象

・ブロックの区切り目の終わりと始まりの曲

BPM変化のタイミング

・音源を変えたタイミング

・来てほしい曲が来てくれるか

・自身の読みを外すタイミング

・聞いていて感情を動かす要素があるか

Group.2

・曲の知名度はどの程度か

・曲の関連動画にどのようなものがあるか

・曲の流行った年はいつ頃か

・どのような層が曲を支持しているか

Group.3

・曲単位で何か繋がりがあるか

・元曲の知名度や支持のされ方含めた"格"にその位置や演出があっているのか

・元曲や関連動画に付随する文脈に合っているか

・サビ以外が使用される曲、されない曲の違いは何か(演出の有無)

Group.4

・最後の曲に納得できるか

・ブロックに分けた際に、全体にまとまりがあるのか

・全体をざっくり見た時に感じられるコンセプトがあるか

・そのコンセプトや仕掛け自体に魅力を感じるか

 

これが全て揃っていて欲しいというわけではなく、あくまで要素に分解した時に挙げられるポイントがこうなっているという話です。

どこかに引っ掛かるポイントがあるといいメドレーだな~となりますね。

特に私はGroup3を重視する傾向だと思ってます。

 

 

既存メドレーの分析が終わったら、実際にどんなメドレーを作るかを考えます。

まず、全体に大きな流れが必要だと考えました。

やはりオールスターでやる以上は華々しくやりたいよねってことで、

明るい→バラード→笑い→カッコいい

の流れを艦これ合作をみてそのまんま拝借することにしました。艦これ合作って華々しくないですか。

この流れは後に令和応援曲ではこのような名前になりました。

POP→クール→ネタ→熱血

 

ブロックを決めたら、そのブロックに割り当てる尺やBPMを決定していきます。

 

POPパート

合作の方向性の提示、メドレーとしてノせていくためのブロックです。

アニメ、ゲームを中心に明るい雰囲気のパートになってほしいと考えていました。

想定BPM:150~170

 

クールパート

ここでBPMを落とします。

ただ松岡修造MADにおいてバラードってちょっとやりにくいかな~というのはあって、ピアノを中心とした構成ではなく、英雄譚合作の情熱大陸のようなパートが続いてほしいという思いがありました。

想定BPM:120前後

 

ネタパート

しっちゃかめっちゃかしてやろうと最初から思っていました。

あと

【合作】Shuzo Angel 翼【松岡誕生祭'19】 - ニコニコ動画

を2019年にこっそり主催していて、確かな手応えを感じていたので、この雰囲気に近いブロックを作りたかったです。

想定BPM:170~190

 

熱血パート

艦これ合作の最後のブロックのように、笑い無しで最後まで突っ走ろうと考えていました。

これを作った時点で、プロメアや天気の子はここに入れるつもりでした。いわゆる"強い"、ラスボス級の曲を中心に構成しようと思ってました。

想定BPM:180前後

 

 

やっとメドレーの大まかな構成が決まりましたね。

こんなにごちゃごちゃ書いておいて、やってることは王道のニコニコメドレーです。

 

 

 

 

参加者招集

さて、ようやく参加者を呼べます。

【ニコニコメドレー】Nico⏲Clock!! - ニコニコ動画

このメドレーが好きで、かつ確かな実力を感じたため、銀河Pさん、#ぷるさんを招集。

 

数多くの音MADニコニコメドレーを手掛けており、その経験と確かな知識から音MAD作者とメドレー作者の架け橋になってくれると考え26Kさんを招集。

ストレイカラーズ【ニコニコメドレー】 - ニコニコ動画

 

咲崎(♂)さんの推薦で、サウンドの安定感や構成力を見込んでねまっち/ひそこさんを招集。

【ニコニコメドレー】ヒトカケラのニコニコ動画2 - ニコニコ動画

 

メドレー作者4名の皆さんは全て第一招集です。参加してくださり本当にありがとうございました。ベストメンバーだったと今でも思っています。

 

続いて音MAD作者も松岡修造MAD作者を中心に20名ほど声をかけました。

スケジュール的には現時点で4月が終わるあたりです。

 

 

選曲案出し

この時点で選曲候補がもっと欲しかったので、参加者の方を呼んで曲出しをやってもらいました。

・アニメ

・ゲーム

・ネット人気楽曲

・音MAD人気楽曲

・バラエティ枠

・J-POP

VOCALOID

アイドルマスター

・東方

 

にジャンルを分け、初出時期が2018~2020の曲を募りました。

 

今回の合作では絶対にネット人気楽曲を入れようと思っていました。

ボカロ発祥アーティスト、Vtuberの2つの要素を拾うためです。目新しさを出すためにはこの2要素が必要不可欠だと考えていました。

結果的には

「秒針を噛む」「Virtual to Live」が採用されています。

 

 

選曲会議

実際に集まった曲を見て、何を採用するか決めていきます。

まず最初と最後の曲を決め、その後に間の曲を埋めていく方針を取りました。

 

最初の曲は

「命の灯火」

「Seyana.」

最後の曲は

ピースサイン

「グランドエスケープ」

でそれぞれ投票を行いました。

 

次にそれぞれの曲を選んでいきます。

 

主な論点は

・視聴者に求める知識のラインをどこに設定するか

・本合作に採用した際に曲自体の魅力が損なわれていないか

・松岡修造MADにした時により魅力のある曲は何か

です。

 

この時に、求める知識ラインをかなり低めに見積もったため、そこのボーダーでまず多くの曲が削れます。

例.「ワイズマンのテーマ」「クーネル・エンゲイザー」

この時点で、ネット人気楽曲が知名度の観点から数多くの曲が落選して、もう大変な誤算でした。

「夜に駆ける」を知名度の観点から削っています。ビックリですね。

 

また、曲は知らなくても題材を知っていればOKだよねという理由で残った曲もあります。

例.「戦闘!ビート」「ドラゴバトル」

 

次に、知名度はあっても時期に対して曲自体の目新しさがない曲や本合作に採用する魅力に欠ける曲を削りました。

例.「POP TEAM EPIC」「ヘドウィグのテーマ(音割れポッター)」

 

優先的に採用したい曲も同時に決めていきました。

例.「Virtual to Live」「打上花火」「Haunted Dance」「グランドエスケープ」

 

同時に参加者から個人的なリクエストも受け付けてなるべく反映するつもりでした。

あんまり送ってくれなかったから、助かったような寂しいような

このリクエスト枠で

アンヘル」「Life Will Change」「あゝオオサカ dreamin' night」「BEAT-NEW-WORLD」

が採用されています。

 

 

 

 

その後、曲をどのブロックに割り振るか決めて、メドレー作者の方に発注します。

その時に使用した実際のスプレッドシートです。

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優先的に採用する曲は必ず入れてもらうようにして、その他に入って欲しいをリスト化して繋ぎがなるべくスムーズになるものを考えていただきました。

 

 

メドレー制作

1ブロック1作者と割り振り、曲のリストを渡して実際に制作に入っていただきます。

仮構成を一度提出して、それに対して私の要望を反映していただく形で最終版を決定しました。

このタイミングで、全体のBPMの調整を行っています。

細かいところでいうと、ドラゴバトルをねじ込んだり、尺の都合で紅蓮華をカットしたりしてます。

ここで上がってくる仮案が全部あまりにもいいからテンションが上がってきます。

 

POPパート、クールパート、ネタパートはこの流れで決めたのですが、熱血パートは最重要であると考えたため、26Kさんと会議ベースで進めていきました。

このタイミングでは、

「BEAT-NEW-WORLD」「inferno」「グランドエスケープ」「ピースサイン

を入れることしか決まっていませんでした。

そしてラストが「ピースサイン」なのでそこへ向かっていくストーリーを演出する方向で合致しました。

ピースサイン」は合作のテーマである新時代に繋がっていく、希望に満ちたパートにしたいと考えていたため、過去を振り返るラッシュゾーンをここで新設、その繋ぎとして希望がテーマの楽曲「Hopes and Dreams」を採用します。

ブロックの始まりとして盛り上がりを演出できる、「We Will Rock You」を採用します。

ここで「ピースサイン」のBPMが200だと盛り上がりに欠けるため、実際に原曲にセリフを置きつつ調整しBPM226に設定しました。

 

 

 

 

音MAD制作

メドレーが完成したらパート割り振って終わり!というわけにもいかないです。

前後の担当者との流れのすり合わせが必要だったり、メドレーの意図を周知させるためにも音MAD作者をもう一度集めて軽い打ち合わせをしました。

これはブロックごとに行っています。

特にクールパートと熱血パートは流れの美しさが間違いなく必要であるため、会議をある程度時間をかけて行っています。

 

クールパートの選曲に"夜"という共通点があり、ここはビジュアル面での統一感が必要不可欠だと考え、監修専門で1時さんをお呼びしました。

そして参加者へのヒアリングや私の要望を織り交ぜ、イメージボードを作成していただきました。

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合作でこのようなイメージ資料が作成されることは珍しいと思ってます。また、提出していただいた動画へのフィードバックもこれと同じくイメージボードを作成していただいてます。計6枚...すごすぎ!

1時さん本当にありがとうございます。

 

とはいっても最終的には音MAD作者それぞれの力量に委ねられます。

もう全部最高のパートでしたね。

皆さん本当にありがとうございます。

 

 

タイトル

一回会議をして分かりやすくて、コンセプトが伝わるタイトルにしたいよね~ってとこで解散したあと、私と26Kさんで考えました。

マツオカ←カタカナなのちょっと新しい!

令和←新しくていいね!

応援曲←メドレーだし修造だしいいね!

という感じです。

 

サブタイトルの「Heroes and Dreams」というのは

ラスト2曲から考案したものです。

 

 

サムネ

王道に集合サムネです。

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一番大きな松岡修造さんを最初に配置して、左上への大きな流れができるような構図をとっています。

色調補正で視線誘導も。

タイトルロゴは8:51:22pmさんにお願いしました。

視認性もインパクトも抜群の最高のロゴをつくっていただきました。

 

 

メドレー単品

何回聞いてもメドレーが良すぎる...

ってかこれニコニコメドレーとして成立するな

PVつけちゃえ!ってことでかすてらさんにお願いして、"ニコニコメドレー"として投稿することにしました。

合作本編との相乗効果を期待して同時投稿をしました。これも目新しい試みだったと思ってます。